NFTの盗難被害は、毎日の出来事です。私自身も2022年11月に、NFTを盗まれました。当時の含み益価格で150万円、日本円投資額20万円相当です。NFT盗難被害の経験と悔いを踏まえた警鐘を鳴らし、対策をお伝えします。
MetaMaskウォレットに触れるときは、冷静さと緊張かんを
複数のNFTコミュニティの創設者やリーダー達は、次のように言っています。
「NFTの取引は落ち着いた気分の時に慎重に行いましょう」 と
2022年11月1日、日本のNFT界、第一人者のイケハヤ氏も音声配信Voicyで以下の発信をしました。
・集中できる午前中の時間帯しか、NFTを取引しない
・寝起きすぐや就寝前とか、寝ぼけている時は絶対にMetaMaskには触れない
・飲酒した時も絶対にウォレットに触れない
NFTはアートであり、資産でもあります。金融取引と同じ姿勢で臨むべきでしょう。例えばネットバンキングを慌てたときや酔っぱらった状態で、行わないのと同じことです。
私が被害を受けた時間帯は、早朝4時過ぎ。まさに寝ぼけた状態の、愚かな判断と取引でした。悔やんでも悔やみきれません。
常に詐欺に狙われている意識を
今、あなた自身が、ハッカーから狙われているくらいの危機意識を持つくらいでもよいかと。例えば国内最大の時価総額(2022年11月28日現在 10億円強)をほこるNFTコレクション「CNP※」。もしこのNFTを1体でも保有したら、あなたのMetaMaskはハッカーたちの標的です。
※CNP:ビジネス系インフルエンサー、イケダハヤト氏が創設したNFTコレクション「Crypt Ninja」から派生したコレクション。会社経営のroad氏が創設、2022年5月に、22,000体を発行し、2022年11月末時点で最低価格が1体50万円程度。
添付の図のような、見覚えのないNFTらしきものがウォレットに入ってきます。クリックすれば、何らかの盗難にあう可能性大です。
NFT界隈では、数か月ほど前にはDMから詐欺リンクに誘導するハッキングが横行しました。多数の被害が出たことはNFT界隈で既知の事実です。知らない人からの英語やカタコトの日本語のDiscordやTwitterのDMを開く人はいないと信じたい。
お宝NFTをもっていなくても危険は潜んでいます。話題のNFTコレクションがリリースされると、「give away」というNFTのプレゼント企画を行う人がいます。コレクションの盛り上げやTwitterのフォロワーを増やす目的で、盛んにおこなわれるのです。
善意で行う方が多い一方、こちらも注意が必要でしょう。プロフィールなどをチェックして信頼できる人かどうか、判断がつかなければ安易に応募しないことです。
気軽に相談できる環境を整えよう
NFTの世界では、疑心暗鬼なくらいでもよいほど危険が多いのです。ネットにつながっているときはいつも狙われているといった意識で良いと思います。
不審なことがあれば、その場面のスクリーンショットを撮っておき、信頼のおけるNFT仲間に相談しましょう。
ご自分が購入したNFTのDiscodで、コミュニティのマネージャーさんや、質問コーナーなどにスクリーンショット付きで相談するのも有効な手段です。
短文にスクリーンショットを添えて問い合わせましょう。スピーディーにやり取りができるようにパソコンに長時間向き合える体制を整えて、手短に相談します。まともなNFTコレクションなら、複数人がコメントを見張っていて、数分以内に回答が来るでしょう。
本当に繋いで大丈夫?自問自答せよ
MetaMaskでNFT購入のクリック前に一呼吸、取引の流れを最初から振り返りましょう。どこのリンクからはじめたのか?別の端末でも振り返る、場合によっては、同じ取引をしていそうなチャットを閲覧するなど可能な確認をするのです。
2022年11月末の段階では、優先購入でも早押しで完売を促すコレクションはあまり見かけません。数時間の中で、ゆっくりと購入できるようにしている場合がほとんどです。
なので、購入を焦って誤ったリンクからの決済などしない様に落ち着いて購入しましょう。MetaMaskでの決済を意味する「署名」とか「complete a purchase」の青いボタンをクリックする前にもう一度確認するくらいで良いのです。
まずは、NFTの取引をするときは冷静に、そして気軽に相談できる環境を整えることが被害を防ぐ大きな一歩です。